2013/11/22
てっちゃん(3)
酒呑み歩き 下北沢・てっちゃん(後編)
最近の酒場は外国人のスタッフが多い。別に酒場に限らないが。そして小さな酒場は、知らない隣の客やスタッフと話すのも楽しい。
下北沢の焼きとり屋「てっちゃん」のスタッフはベトネムから来た。留学で来て、働きながら日本語学校に通い、日本語を覚えたら日本の大学に通い、そして母国に戻って日本の会社に勤めるのが夢らしい。すでに日本語学校を1年も通って日本語検定3級を取ったのだから、もう夢ではない。みずからの力で目標に向かって着実に歩んでいる。
脱サラのじぶんにはいい刺激になった。まあ、会社に入る事が目標になり、目標に達した後が気になるが。でも、日本語を覚えて、日本の大学を出て、焼きとりも焼けるようになって、その経験はきっと役にたつだろう。
今の小さな酒場は、カップルやグループの客が多くなって隣の客に話しかけづらくなったり、スタッフも話をあしらうようになったり。店主や常連客しだいと思うが、楽しい雰囲気はなくなった。昔の酒場はコミュニティの場所だった。店主が一見客に声をかけたり、常連客がオススメやマナーを教えたり。そういう場所だった。
まあ、酒好きの戯れ言。金宮のナカをおかわり。
帰り際に「ベトナムで焼きとり屋を開いたら行くよ」と言ったところで、じぶんは通えないか(笑)。スタッフの「開いたら来てくださいね」は愛想と聞き流して。外国人は、なんとなく日本人の失った愛想とか、世辞とかをもってると感じた。すべてとは言わない。だれもとは言わない。でも、昔の酒場にあった雰囲気を感じた。
日本人とは明らかに違う思想、文化をもつ外国人のスタッフと話すだけでも楽しい。そういう「てっちゃん」に、ぜひ。
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