2013/11/26

四方酒店(3)+角打ちの話



酒呑み歩き 浅草・四方酒店(後編)+角打ちの話

浅草で呑み歩き。長居した四方酒店の事を書いておく。宣伝になるかな。

九州で角打ちは有名。計り売りの酒をその場で呑んでいた。なぜ「角打ち」というかは諸説ある。

酒場(飲食業)は許可が必要なため、あくまで客がかってにレジの一角で呑んでるだけ。酒場ではないので、接客はない。客はかってに酒を買う。イスもないので、客はかってにビールケースを置く。客はかってに肴も買う。店頭にある肴は乾きものや缶詰だが、気づくとかんたんな料理がかってに(?)置いてある。

店によって店頭価格だったり、+場所代を載せたりするが、酒場で呑むよりは当然安価。最近は「角打ち」と言いながら、ちゃんとした飲食業を始めて、店頭価格の倍で売ってる酒屋がある。立ち呑み屋でチャージ(通し代)を取る以上にふざけてる。浅草にもそういう酒屋は多いので、気をつけてほしい。

四方酒店もそうだが、酒場とのもうひとつの違いは「気軽な呑み場」な事だ。

午前9時から呑める四方酒店は、夜勤明けの呑み場になる。大瓶350円。デンキブラン200円。タカラのカップ(220ml)+ホッピーソトを合わせて370円。かなり濃いめのホッピーが2杯も呑める。安い酒場で、セット400円+ナカ200円=600円で1杯300円。ここでは1杯185円。安すぎる呑み場だ。

家に帰って呑めばいいのに。確かに安く呑むには、ここで酒を買って家で、路上で、公園で呑めばいい。もっと安くなる。家で呑めば、すぐに寝られる。ここから帰るのは辛いだろう。ただ、呑み場というのは、そこの雰囲気を含めて酔うのだ。呑みながら愚痴をこぼして、みんなのがんばりを聞いて、明日もがんばろうと家路に着く。そういう「活力」を満たす為の「場」だ。

客のひとりが余ったカップを持って「もう寝るわ」と言い残して帰っていく。朝の家路は、きっと楽しいだろう。

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