2013/12/12

酒米による味の違い?+酒米の話



酒呑みログ 長野・美寿々酒造+酒米の話

過日、「酒呑み比べ」で呑み比べた「美寿々」。その酒蔵・美寿々酒造の熊谷氏と会って、日本酒について色々と聞いた。

地元の酒米「美山錦」を使って酒を作り続ける美寿々酒造。

最強の酒米「山田錦」に対して、決して負けない酒米と思いながらも、毎年開催の全国新酒鑑評会では「山田錦」の酒が評価を受ける。そのくらい「山田錦」は最強の酒米だ。一時期、ほとんどの酒が「山田錦」を使い、またほとんどの受賞酒が「山田錦」のため、「山田錦」の別枠が設けられたほど。現在は色々な酒米を使った酒が増えてきたが、当時は辛かったらしい。

「山田錦」はそれだけ優れた酒米。だが、他の酒米も、その特性を旨く使えば、「山田錦」にはない魅力のある酒を作れる。

地元の酒米と水を使った地産の酒が多くなってきたのはいいことだ。「美寿々」も大吟醸以外は「美山錦」、その改良酒米「新美山錦」を使っている。「新美山錦」は地方では「ひとごこち」という。

ワインはブドウの品種によってはっきりわかるが、日本酒は酒米の品種以外に、麹によって大きく変わるため、酒蔵(杜氏)の技術によるところが大きい。

現在の辛口嗜好に酒蔵も悩んでるそうだ。

本来純米酒は甘い。特に麹をちゃんと作ると糖度があがるので甘く感じる。最近は純米酒ブームで、なおまつ端麗辛口嗜好。米選びや麹作りで酸味を強めに出して、味を締める。そうするときりっとした味わいになる。

純米酒は冷やして呑むと甘く感じるが、冷やしすぎると本来の旨さはわからない。ほんとうに旨い酒は燗酒のほうが旨味を感じやすい。「冷えてる」と「旨い」は違う。ごまかされる。10度くらいで呑むのがいい。

逆に燗酒で呑んで旨くない酒は、冷やしてごまかして呑む。燗酒は日本酒の本質がわかる。

色々と楽しかった。旨い日本酒を、ぜひ。

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