2013/12/13

馬力(2)+赤ホッピーの話



酒呑み歩き 神田・馬力(後編)+赤ホッピーの話

神田の大衆酒場「馬力」で馬刺を食べる。あまり食べないが、馬肉は、栄養価も高くてヘルシーな食肉だ。

馬肉の色が桜色というで「サクラ」という肉色説。また、江戸時代、獣肉を食べるのは禁じられていた。だが、貴重な蛋白源であったので、そのまま呼ぶのは憚れる。猪肉を「ボタン」と、鹿肉を「モミジ」と呼んだように、隠語で、馬肉を「サクラ」といったという隠語説。まあ、どちらでもいいか。

九州や信州などの馬肉を食べるところは競走馬の名産地。勝てない、走れない競走馬を食用に回していた。ただ、馬肉は食肉としてはコストが高くて、食べられる部位が少ない。そのために現在は輸入が多い。

「馬力」では「とろ刺し」「レバー刺し」「ヒレ焼き」が食べられる。「とろ」はバラ肉(あばら骨のまわりの肉)の最上部位だ。

「馬力ハイ」の次はなにを呑もうかと見わたす。京都で有名な「ばくだん」があった。東京の「デンキブラン」のような大衆酒で、赤ワイン(サントリーの「赤玉スイートワイン」に限る)と甲類焼酎を混ぜた酒。酒場によってオリジナルレシピがある。サンムーンというメーカーが「京都赤酒ばくだん」という商品を出している。サイダーで割るのが定番。東京では呑めないので、考える。けっこう甘そうなので「赤ホッピー」を頼んだ。こちらも、なかなかと呑めない。ホッピー(白ホッピー)や黒ホッピーは置いてあるが、「赤ホッピー」を置いてある酒場は少ない。

「赤ホッピー」は、正しくは「55ホッピー」という。ラベルが赤いことや、「ホッピー」、「黒のホッピー」との区別から「赤ホッピー」という。「ホッピー」の発売55周年に出された「プレミアムホッピー」だ。業務用瓶(360ml)はない。家庭用瓶(330ml)のみだが、白や黒の倍の醸造時間をかけてるために、価格も、酒場での価格も高い。その味わい、色あいは白と黒の中間くらい。

馬刺を食べながら、「赤ホッピー」を呑む。旨い。ぜひ。

0 件のコメント: